Warning: count(): Parameter must be an array or an object that implements Countable in /home/site-ichijo/www/si.1dhcuttqmvpl3ic/wp-includes/post-template.php on line 284

「崖の上のポニョ」がおもしろすぎる

「崖の上のポニョ」
崖の上のポニョ」、観てきました。
いやーーおもしろい! やばいくらいにどきどきわくわく。
この夏は観たい映画が重なってまして(「闇の子供たち」、「スカイ・クロラ」、「地球でいちばん幸せな場所」そして「ポニョ」の4作品。こんなに重なるなんてなにがあったのさ?)まずはポニョを観たわけですが、これはもう今年の一本に決定じゃね? くらいの勢い。
いやあ、楽しい映画でした。激しくおすすめ。たぶんもう一回は観に行くと思います。

映画を観ようとする時には、おそらく多かれ少なかれ「期待」というものを抱いてしまうと思うのですが(「おもしろそう」とか)、この「ポニョ」に限っては「期待以上」とか「期待以下」とかの判断をふっとばした、純粋な「おもしろい!」映画でした。こんなのって初めてかも。

私は個人的に駿さんの最高傑作は(長編アニメでは)「もののけ姫」なのですが、今回の「崖の上のポニョ」はそれと双璧をなす作品に躍り出たという感触です。
「もののけ姫」は「こんなのジブリじゃない」というような評を時々耳にしますが、宮崎駿という一芸術家の作品として、これは別次元のすごさを持っています。こんなに鬼神がかった気迫の塊を 『お父さんはお花屋さんね』 とか 『いいね、そういうのあたし好きよ』 とか 『飛ばない豚はただの豚だ』 などと同列で(←悪い意味ではなく“種類”として)論じようとするのがそもそも見当違いかと思っています。単に「おもしろくない」とかだったら分かりますが、「ジブリじゃない」というのは違うかと。

この「ポニョ」がそれに匹敵するというのは、テイスト(または切り口)はまったく違うのですが、宮崎駿の伝えるもの、伝えたいものの密度みたいなものです。余計なものをとっぱらってずいぶんまたストレートにきたな、という。

事前に、「本作が最後の長編」というような監督のコメントは聞いていましたが、監督の「これが最後」は、TVゲーム・FinalFantasyシリーズにおける 「来春発売(予定)」 並みに信頼できないので(笑)、「またまたぁ、最後はやっぱり空を舞台にしてくださいよ」なんて思ってたのです。いやしかし「ポニョ」を観ると「もしかしたらそうなるかもしれんな」と感じました。
それだけ今までいろんな作品を通して監督が伝えたかった(であろう)ことが「ポニョ」の端々に感じられて、「集大成」のような趣まで感じました。
本当、どうなるんでしょうね。「これが最後」とそれで落ち着くような人ではない気はやはりするのですが。^^;

私が思うに、やはり監督の伝えたいところというのは「やさしさ」であると思うのです。
前述の「もののけ姫」だって荒ぶる優しさがぐるぐると渦巻いているわけで(冒頭のアシタカの断髪だけで嗚咽。カヤぁーー!)。
「ポニョ」に至ってはその画や設定を見るにずいぶんそぎ落としてきたのでしょう。

今回は声優陣も素晴らしかったです。そういえば前作「ハウル」の木村拓哉さんも良かったですね。
所ジョージさんが実にいい味を出しているし、リサ役の山口智子さんも最高。というかリサさんがすんばらしい。
プログラムをあとで見たら、ゴンドラに乗っていた婦人が「千と千尋」の千尋役だということでびっくり。気がつかんかった。今度観る時気をつけて聞いてみます。
あとプログラム見るまで結局矢野あっこさんが何役だったのか分かりませんでした。なるほどねぇ、たしかにぴったりです。(笑)

で、一番私が声高に言いたいことはですね、今月のカレンダー
ポニョ
なにこのつながり(笑)。「ポニョ」観て超びっくり。つながってる…!

最後に、この作品において今までのとはちょっと一線を画しているな、と感じた点について。
本作「ポニョ」では、一貫して子ども目線で描かれているのです。これは新しい。
今までの、たとえば「トトロ」だったら、メイやサツキには見えているけど、大人には見えていない。それを明確に表現し分けています。なにもない電線がたわんだり、田んぼが波打ったり。
ところが「ポニョ」では一貫して「見えない側」は表現されていません。できるだけそのことには触れないようにしている雰囲気すらスクリプトからも感じます。(決して「いないよ?」とか「見えないよ」とかいう台詞が出てこない。)

これはちょっとすごい変化で、今までの監督なら明確に子どもと大人を線引きしていたはず。
「トトロ」を観て、いいねえ、とは思いつつもどこかで「もう自分は子どもではない」という事実を突きつけられ、「もう手の届かない世界」といった寂しさを感じるのは私だけではないでしょう。「もう自分にはトトロは見えないんだ」と。
ところが「ポニョ」は違う。
がんがんしゃべりまくる、飛びまくる。5歳も27歳も関係ない。サンドウィッチのハムまで食われてしまう(笑)。
子どもとか、大人とか、そういうよく分からない線引きをなくしてみんなのあいだを「ポニョ」が駆けまくる、これはすごい変化。
このおかげで僕らは疎外感を感じることなく(「見えない」という状況が描かれないから)、一緒に「ポニョ」と冒険できる。
個人的な解釈を存分に含んでいますが、これもまた「集大成」なのかなと感じさせるポイントでした。
この映画が観れて良かった。

この夏、必見の映画です。ぜひ。

  • Posted at 22:10 on Aug 08, 2008
  • | No comments yet

Response

  • 現在、この投稿へのコメント/トラックバックは受け付けていません。