AirPort Extremeを買い換え。GbE対応の有無とCAT5/6を検証

おにゅうのAirPort Extreme
おにゅうのAirPort Extreme(型番:MC340J/A)。
Appleよ、頼むから製品仕様のページに型番を明記して…。数世代みんな同じ顔なんだからっ!

「AirPort」が日本では「AirMac」なのは商標の関係らしいですよ。(cf. Wikipedia

我が家の契約ネット回線はADSL(下り12Mbps/上り1Mbps)です。光は4,500円を切るまで待ちです。というか正直自分のインターネットの使い方では光回線の速度を必要としていません。現状下り7~8Mbpsほど出ているので「遅いな」と感じることがほとんどない。もちろん光にすれば「うぉっ速っっ!!」となるんでしょうが、料金増(月額約2,500円のアップ)を甘受するには今ひとつ決定打になっていません。動画サイトを見ることもほとんどないので「うま味」がちょっとすぐには想像つかないんですね。
ひとつ思い当たるのはWordPressのセットアップ(ウェブに本体をアップロードするとき)くらい? まぁこれも滅多にないものね。

それよりもスピード不足が深刻なのはローカルネットワーク。メインマシンはAirPort Extremeを有線で介してサーバとやりとりしています。
そこで問題が。私のAirPort Extremeは最後のGbE(ギガビットイーサネット)非対応モデル(型番:MA073J/A)><。世代ごとの仕様一覧は英語版Wikipediaのページが分かりやすいです。
PCもサーバもGbE対応なのに、ルータが非対応のため速度限界は100Mbps。これはバイトに換算すると12.5MB/sです。(ちなみにネット回線の12Mbpsは1.5MB/s。実測7Mbpsなので大体880KB/s。)
ローカルでこの速度はさすがにきつい。サーバを立てたことによってGbE対応のAirPort Extremeが恋しくなって購入した次第。

購入したのはAmazon。10%引きで15,120円。Amazonではアップル製品でも10%引きになることがあります。しょっちゅう5%引きと10%引きで変わっているみたいです。急ぎでない場合はウィッシュリストに入れて様子を見るといいかも。
Apple AirMac Extremeベースステーション MC340J/A – Amazon.co.jp

サーバとのやりとりは当然有線で
サーバとのやりとりは当然有線で。インターネット(現状100Mbpsが限界の世界)なら無線で事足りるようになりましたが、単体ファイルでGBクラスを扱うローカル環境では話になりません。
USBポートに繋いでいるのはプリンタ。2001年の9月に購入したhp deskjet 930c。もう8年半動き続けています。偉い。超偉い。

ついでに色々試してみたので簡単な開封レポと合わせて紹介してみます。

新旧AirPort Extreme外箱の比較
新旧AirPort Extreme外箱の比較。
左:新・MC340J/A 右:旧・MA073J/A

新AirPort Extremeの外箱はスリーブ式に
新AirPort Extremeの外箱はスリーブ式に。

同梱物
同梱物。新旧と変わりありません。ケーブルの留め具が白い針金から透明なフィルムには変わっていました。

新旧AirPort Extreme本体の比較
新旧AirPort Extreme本体の比較。外観上は変わっていないですね。約3年使ったので柔らかい白になっています。

今回の目的からは外れますがWi-Fi速度も測ってみました。クライアントはMacBook Black。速度測定はgooスピードテスト。計測した時間帯も別々(前者は昼間、後者は夜間)なので当てになるか分かりません。それこそ光回線にしたら802.11Draft N/Final Nの差が出るかも?

回ごとの測定値(Mbps)\機器 MA073J/A MC340J/A
1回目 7.59 7.55
2回目 8.01 7.84
3回目 6.92 7.76
4回目 7.69 7.42
5回目 7.63 6.94
6回目 6.82 7.43
7回目 6.75 4.83
8回目 7.14 7.95
9回目 7.84 7.27
10回目 7.45 5.58
最高値最低値
除いた平均
7.385 7.224

閑話休題。
早速、新AirPort Extremeに置き換えてディスクアクセス速度を計測してみると変わりない。…嫌な悪寒… はい、ケーブルが100Mbps限度のCAT5でした…orz
CAT6のケーブルを買いに行きましたとも。今LANケーブルにはCAT7のものも出ています。CAT7は10GbEに標準対応したケーブル規格です。でも125MB/s(1Gbps)以上を安定して叩き出すネットワーク利用環境がなければ宝の持ち腐れ。ノイズ低減とか安定とかCAT7ケーブルのメリットは他にあるようですが、値段もCAT6の4倍以上するので素直にCAT6にしました。10GbE対応のNICは出ているものの、まだ家庭レヴェルでは現実的ではないですね。
購入したのはELECOMの「LD-GP」シリーズのクリアホワイトモデル。PCとサーバ接続用に5mを2本。それと今回のには意味ないけどモデムとの接続用に2m一本。ヨドバシカメラで 810*2+500=2,120円 でした。

ヨドバシカメラ “ld-gp/cw” 商品検索
ELECOM プロテクタ付きGigabitイーサネットLANケーブル(クリアホワイト) 5m “LD-GP/CW5” – Amazon.co.jp

ちなみに今まで使ってたケーブルはたぶんこれ。ネットに限って言えば、光回線でもCAT5で捌けてしまうというのは、進歩することが運命的な技術そのものと必要性とコストによる実敷設の隔たりを感じますね。ネットで日常的に10Gbpsな規模の通信をがしがしする時代もいつか来るのかな。
今回買い換えに当たって機器ごとにケーブルの色を分けようかと思ったのですが、色の統率を優先してクリアホワイトで揃えました。うん、正解。すっきり綺麗です。

結局、AirPort ExtremeのGbE非対応/対応モデル、そしてLANケーブルCAT5/6が手元に一堂に会したので試しに組み合わせによるディスクアクセス速度を測ってみました。ソフトはCrystalDiskMark。結果を先に言うと規格通りでした。

GbE非対応/CAT5
まずは今までの環境、GbE非対応/CAT5の組み合わせ。サーバの4台のストレージドライヴはどれもWestern Digitalの “WD10EADS-M2B” (3.5inch/たぶん最大5,400rpm/キャッシュ32MB/1TB[500GBプラッタ*2])。RAIDはしていません。

見事にボトルネック、という感じですね。

次に、ケーブルのみCAT6に変更。

GbE非対応/CAT6。
誤差の範囲内ですね。ということは使っていたCAT5のケーブルはちゃんと仕事を果たしていたわけだ。見た目重視のフラットタイプケーブルでしたが、目に見えて性能低下するわけでもないようです。

さて、次は新しいAirPort Extreme。ケーブルはCAT5に戻ります。
GbE対応/CAT5
GbE対応/CAT5。
ちょっとびっくり。わずかではありますが総じて速度が上がっています。誤差の範囲を超えてると言っていいのではないでしょうか。

そして本命。GbE対応AirPort ExtremeとCAT6の組み合わせ。
GbE対応/CAT6
GbE対応/CAT6。
やったー!

おまけで計ったローカルのSSDと2.5inchHDD。これによるとローカルHDDより速くなりました。
ローカルのSSDと2.5inchHDD
上がSSD(Intel X25-M/160GB)、下がHDD(Western Digital WD5000BEVT/2.5inch/500GB)。

というわけでめでたしめでたし。

帯域使い切れない
ファイルサーバと大きいファイルのやりとりしても帯域使い切れません。
「リンク速度」が長らく「100Mbps」だったのが「1Gbps」に変わったのはちょっと嬉しかったです

  • Posted at 20:44 on Mar 07, 2010
  • | 2 Comments

2 Responses

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  • cliw says:

    こんにちは。
    お聴きしたいのですが、有線でNAS(airmac extreme上のHDD)にMacから1Gバイトほどのファイルを読み書きした場合、何秒ほどかかりますか?
    自宅のNAS構成について悩んでいるため、質問させていただきました。

  • >> cliwさん
    こんにちは、コメントありがとうございます。
    まず私の環境ですが、正確にはNASではなくファイルサーバ(基本的にPCと同じです)であること、
    それとクライアントになるMacですが、MacBookAir(2009mid、SSDモデル)にUSB→Ethernetアダプタを使用したものになります。
    ご注意いただきたいのは、このEthernetアダプタは100BASE-T対応で、GbE未対応なんです。
    なので参考になるかちょっと分かりません。

    「読み」というのがどういう状況を示しているのか分からないのですが
    ファイルを読み込むのはそのソフトウェアに大きく左右されるので
    ここではFinderを通しての「書き込み」速度に限らせてください。

    【1GBの単一ファイル】
    約100秒(1分40秒)
    【計1GBの110個のファイル】
    約107秒(1分47秒)

    です。
    Macからサーバへ、サーバからMacへの両方向について測りましたがほぼ同じでした。
    ちなみにGbEに対応しているWinのほうでやってみたところ、

    【1GBの単一ファイル】
    14秒
    【計1GBの110個のファイル】
    18秒

    でした。
    この速度はMacかWinかはほとんど関係ないと思いますので、
    cliwさんのMacがGbE対応でしたらこの速度を参考にされてよいかと思います。

    NASでやはり速度に大きく影響するのはネットワークがGbEに対応しているか、
    あとは搭載HDDの速度ではないかな、と思います。
    私のサーバのHDDは省電力性を優先して5400rpmのものですので、特に速い部類というわけではないです。

    ご参考になれば幸いです~。