トイレのドアの鍵を作った

次世代型トイレの鍵
次世代型トイレの鍵。

我が家のトイレのドアノブ、鍵がこの何年かつっかかる感じになっていました。昔はシャコンシャコンと気持ちよく鍵をかけられたのですが、いつからか引っかかりができるようなり、ついには碌に鍵をかけられない状態にまでなってしまいました。まぁ築30年近いので草臥れてもきますね。

そこで修理しようと、ドアノブの写真を撮って(現物を見ないと何とも言えないということで後日取り外して持って行った)[#1]東急ハンズまで赴いたのですが、ドアノブ・鍵専門の方に見てもらうと、現在では入手不可能なタイプとのことでした。
本来、トイレのドアの鍵というのはドアノブと一体になった簡易的な仕組みのものだそうです。ノブの中央のボタンみたいなのを押すと鍵がかかって、外すときはノブを回すだけ、みたいな。
ところがうちのは玄関のドアに利用されるような、ノブと鍵が別機構になった重厚なタイプ。しかも建築会社の独自規格らしく、合うサイズが最早ない。30年くらい前のいけいけどんどんな時代にはそういうこともよくあったそうです。ドアノブにお金かけるというのもまたマニアックですが。

結局のところ、修理するというのは無理で、ドアとドア枠を含めてドアノブ機構周りをそっくり作り替えるしかないと。
それもまた大変だし、プロに頼むのはお金がもったいないなあ、ということで発想を転換してまったく新しい鍵の仕組みを作ることにしました。それがこれです。

トイレのドアの鍵、それに求めるのは何と言っても、

トイレの中で鍵をかけたまま発作を起こしたなどの緊急時、外部から鍵を即座に解除できる仕組みを確立する

これが何よりも大事。あとは安価で、オリジナリティがあり、楽しめるもの。そういうのを作ろうと。いいアイディアがなかなか思いつかず何日間か考えていたところ、ふと閃いたのが「重りを利用した鍵」でした。

鍵はかかっていない
鍵はかかっていない。
鍵がかかっている
鍵がかかっている。

これはトイレの外から見たところです。鍵の機構を外したので、ノブの中央に貫通した穴が生まれたのを利用し、紐でドアの内と外を繋げています。
取り外したのは「鍵」だけで、ドアノブとしての動きは何ら変わりません。ドアを閉めると「カチッ」とはまりもします。
外側には重りを吊しています。一枚目の写真、パイナップル型のがそれです。元はやけに重いキーホルダーで、カーテンがはためかないようにとかテーブルクロスがピンと張るように重しとして使ったりしていたもの。そのままだとコンコンとぶつかって音が立つかもということで布を被せています。

中から。鍵をかけていない
中から。鍵をかけていない。
中から。鍵をかけている
中から。鍵をかけている。

紐を結んでいるのは、庭で立ち枯れた杉の木の枝。それを差すのは普通のヒートン。でんでん太鼓みたいですね。

先に述べた緊急時の鍵解除ですが、この通り紐を鋏で切ればいいだけなのでシンプルです(というかいざという時は思いっきりドアを開ければ抜けそう)。今まではマイナスドライヴァーで溝を回さないといけなかったのでそれよりずっと簡略。

もう丸一ヶ月以上経っていますが、すこぶる快適です。重りなので、出るときは鍵(木の枝)を指でピンと跳ね上げれば「ストッ」と引っ張られる。これが何とも楽しい(笑)。
鍵をかける「カチャ」という音がしないのもいい感じです。トイレに人が入っているかいないかの判別も紐の長さなので一目瞭然。
摩擦で紐が早く擦れるかなと心配していたのですが、ほつれる様子もなく大丈夫そうです。ちなみに元鍵の穴(紐が通っている部分)にはペットボトルを切り抜いて筒状に丸めたものを通しています。中は元鍵だけあって油で汚れているので。太いストローの中を紐が通っているイメージです。

鍵というと複雑で素人には作れそうもないですが、このくらいだったら身の回りにあるもので作れます。実際、新規にお金は一銭もかけていません。防犯という目的には合いませんが、家の中だったらこの程度で十分です。何より手作り感があって楽しいのがいい。

トイレの鍵が壊れた際には是非ッ!:)

  • Posted at 21:49 on Jan 12, 2012
  • | No comments yet

Response

  • 現在、この投稿へのコメント/トラックバックは受け付けていません。