最近よく聴く3枚

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Prince “3121 – Amazon.co.jp

まずはPrince。料理作りながらよく聴いてます。なんともファンキーで踊れる一枚。
そういえばこの前Princeと間接握手しました(Princeと握手した人と握手した)。一番のお気に入りナンバーは、#10 “Beautiful, loved & blessed”。
とにかく”3121″、アルバムとしてのまとまりがとんでもなくよく、良質の一枚です。疲れているときに聴くと元気出ます。

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Keith Jarrett “The koln concert – Amazon.co.jp

こちらはピアノ・ソロ作品。これが言葉を失くすほど素晴らしく愛しい作品。美しすぎます。
これも料理しながらよく聴きます。Princeを聴くほど元気ない、疲れ切っているときなどは特に沁みます。この一枚は本当におすすめ! ぜひ聴いてみてください。

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Sotte Bosse “Essence of life – Amazon.co.jp

これはSotte Bosse(ソット・ボッセ)によるJ-Popのカヴァー集。カヴァーと言ってもこれが非常に良い出来。アコースティックでシンプル&ナチュラルな仕上がりになっています。そしてヴォーカルがよく合ってる。

これは実はこの前行ったVillage Vanguardの店内でかかっていたところから知りました。「これいいなぁ」と思っていたのですがお店では尋ねず。カヴァー集らしいことと、何曲かタイトルを知っていたので、帰宅後ネットで調べました。

個人的には#5の「春の歌」(スピッツ)がベスト。とにかく詞が本当に素晴らしい。これを壊さずにしっかりと、そしてしっとりとカヴァー。これは拍手もの。

そして#8の「世界に一つだけの花」。
オリジナルはSMAPだったでしょうか。私としてはまったく興味がありませんでした。「伝えよう伝えよう」という姿勢のメッセイジ・ソングはどうも逆に聴く気になれなくて。でもこのSotte Bosseのはすんなりと聴けて、素直に「いいな」と。

その点でいうと#6の「未来予想図 II」はどうも詞の世界が違いすぎて、アルバムを続けて聴いているとここで「なんだかなぁ」と立ち止まってしまうのは私だけでしょうか。
このアルバムのカラーとコンセプトでいくと、くるりの「ばらの花」、矢野真紀の「夜曲」・「君の為に出来る事」、スガシカオの「夜空ノムコウ」などが合うと思うのですが。
ただ一枚として完成度が非常に高くおすすめできます。これからの夏の日にぜひ。

  • Posted at 23:07 on Jul 14, 2006
  • | (Closed)

最近買ったCD

何枚かたまったので一挙に紹介。

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坂本龍一 “Bricolages”

2004年発表作品”CHASM”のRemixアルバム。ここでもノイズを全面にフィーチャーしてます。ここまで切り刻んでくれると快感ですなぁ。トリップできます。
坂本作品、コンプリートしたいです。あと数枚。

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NIGHT STORIESのエンディングBGM

この春に半年という短い時間で終了してしまった、J-WAVEの深夜番組”NIGHT STORIES”(NS)。
水曜日担当の大貫妙子さんのNSは大変素晴らしかったです。

しっとりとした番組で、素晴らしい音楽を毎回たくさん聴けました。大貫さんに感謝します。短いあいだでしたが、ありがとうございました。
またいつかどこかで大貫さんの番組に出会えることを楽しみにしています。それまでどうぞお元気で。

この大貫さんのNIGHT STORIES。
いつもエンディングのBGMにかかっていた曲があります。少しノイズがかったピアノにゆったりなビートが乗った、切ない曲。
これが気になっていたのですが、BGMなためJ-WAVEの曲目リストに載らない。ならばと検索の鬼になるのですが、ググれどググれど曲名が出てこない。
オープニングに触れていた方は何人かおられたのですが。(ちなみにオープニングはrei harakami、”come here go there”だったと思う。)

でもどうしても知りたくて最後の手段とダメもとで2ちゃんねるのNIGHT STORIESのスレッドにて尋ねると一発で教えていただきました

久々にネットの素晴らしさを肌で味わいました。ビューティフォー! 本当にありがとうございました。FPMは以前から好きなので「つながってる…!」という。

そして今日、ラフォーレ原宿のHMVで買いました。
Fantastic Plastic Machine、”Sound Concierge #401 “Do Not Disturb” for your lonely midnight”。
9曲目に入っている、藤原ヒロシさんの”Natural Born Dub (Riverside Christmas Remix)”。

この曲はこちらで試聴できます。
これは藤原氏のCDからですが、7曲目のやつです。これも欲しい…。

これが午前3時を前にして流れ出し、大貫さんが締めのあいさつをするわけです。

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Fantastic Plastic Machine Sound Concierge #401 “Do Not Disturb” for your lonely midnight

私と同じような方がおられるかもしれませんので、検索に引っかかるように書いておきます(笑)。
J-WAVE、NIGHT STORIES(水曜日、大貫妙子)、エンディングBGMの曲名。

YEN TOWN BAND ”MONTAGE”

いつまでも残る余韻…。
前にもあとにもこの1枚のみ。まさに珠玉の35分間。

YEN TOWN BAND、”MONTAGE”。

そもそもYEN TOWN BANDとは、90年代中頃(ちょうど私の中学時代)に小室哲哉とともにプロデューサーブームを築いた小林武史と、中毒性をもつ歌声を奏でる歌姫、CHARAによるコラボレイトバンド。
そしてそれは、映画「スワロウテイル」(映画は観ていません)に登場する架空の無国籍バンド。このあたりの演出、うまいですね。

作品としてはアルバム1枚、一回ぽっきりなわけですが、この”MONTAGE”がよい。
今聴いてもその輝きの片鱗はまったく色褪せていない。それどころかますます濃縮された甘みと苦味を持つ作品に成長していきます。
懐古主義者ではありませんがどうしても感じてしまう。もうこんなに美しくも儚い名盤は出ないのかと。

ところで「Swallowtail Butterfly~あいのうた~」、これは父親との親子愛のように感じるのですがどうなんでしょう。
個人的には「小さな手のひら」がとても好きです。

全8曲。35分44秒間。
そのあいだは、アゲハチョウが自由に舞うのです。
そしていつも、見たこともない蝶を目にした少年のように、呆然とただただ夏の陽の下立ちすくんでしまうのです。虫取り網を握り締めたまま。

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YEN TOWN BAND “MONTAGE” (1996年作品)

山口由子 ”Hotel Scandinavia”

ちょっと自分が気になる1枚を紹介したいと思います。別に熱中はしていないけど、ずーっとあるところに引っかかり続ける1枚。
山口由子、”Hotel Scandinavia”。

これは本当に不思議な1枚です。
泣くほど感動的なものでもない、特別心の琴線に触れるわけでもない。
それでも、「もういいから売ろう」とは思わない。なんだか分からないけれど、ずっと手元に取っておきたい。

そもそもこのCDを買ったきっかけは、購入者プレゼント目当てでした。
電車の中の広告で見たのですが、山口由子自身が選んだ北欧チェアが当たる、というものでした。結局椅子は当たりませんでしたが、そんな動機で買ったこの1枚は今もシェルフの中にたたずんでいます。

作品のテイストは、スウェーディッシュなナチュラルポップス。山口由子の吐息まじりの、熱くも穏やかな唄。
しかし繰り返しになりますが、ここがかっこいいとか、この詞が胸に響くとか、そういうのはとくにない。
もちろんかっこいいし、かわいいし、愛しい曲たちです。でもそれらは普段言うような「これかっこいい! いい詞だ!」という種類のものではない。ただただ“なんとなく”いつまでも心に残り、「もういいや」とはならない。
胸の中の草原にふわりふわりと降りてきて、そのまま草の上に居座っているような情景。
良質のポップス。そう言えるのかもしれません。

私の気に入っている言葉、
「退屈でないものに人はすぐに飽きるが、
飽きないものはだいたいにおいて退屈なもの。」(村上春樹)
をふと思い出します。
なにか特出したものではないけれど、いつまでも残る音楽。不思議な魅力がにじみ出る1枚です。

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山口由子 “Hotel Scandinavia” (2001年作品)

  • Posted at 23:37 on May 20, 2006
  • | (Closed)