「普通」の定義

昨日の記事で「普通」という言葉を使いましたが、これってある意味難しい言葉ですよね。
なにが普通でどこから普通じゃないのか、とか考えたことってありませんか? 私はずっと昔から気になっていました。

こういうのは万人に通用する、絶対的な基準というのはありません。あくまでも、「自分は」という範囲に限定される。
でも逆に言えば、その「自分は」というのをはっきり持ってて、それを人から聞かれたときにパッと「私のいう“普通”とはこういうことです(意味です)」と言えないと、人とのコミュニケイションの中でずれ(誤解とか)が生じかねない。

こういうひとつの概念に対しての、人それぞれの解釈・捉え方の違いによって生まれる不毛な誤解だとかっていうのは私としてはできるかぎりなくしたいわけです。大切なコミュニケイトの中でしなくてもいい誤解なんてもったいないわけで。

ということで、今日は私の「普通」という言葉の定義を書いてみます。ずいぶん昔に決めたことなので、そろそろ改定してもいいかな、なんて思ったりしてるんですが。(笑)

「普通」の定義:

「対象とする特定のグループ全体において、98%以上を占めるもの」

です。
自分はなぜか「普通じゃない」と言われることがときたまあるんですが、そういうときは「君の言う“普通”ってなに?」と聞き返します。

以前、香港に住んでる女の子にインテリア関係の雑誌をまとめてプレゼントしたことがあります。(日本に留学経験があり、日本語も流暢。)
彼女があとで、男の子でもめっちゃ丁寧に本を保存するとは驚いた、というようなことを言っていました。
母にそのことを言うと、母は、「普通はそこまでしないよね(そこまで丁寧には扱わないよね)」と。
そこで私は「自分の普通とは全体の98%以上の場合を言うんだけど、俺は2%以下なわけ?」と聞いたら母は「そうだね」と。

そう言われると「あぁそうなのか」と僕も引き下がるわけだけど(だいたいにおいて僕は納得できれば簡単に引くし、納得できなければどこまでも食いつく性格なのです。(笑))
よく考えてもないのにかるい気持ちで「普通は?」とか「普通じゃない」とか言われたくないよなーと思うのです。

長くなりましたが、どうでしょうか?
機会があったらそれぞれの「普通」について話してみると面白いのではないでしょうか。とんでもないのが基準になっていたりするかもしれません。

  • Posted at 16:56 on Jun 22, 2005
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文学賞を狙う方は参考に

本屋でたまたま見つけて買ったんですが、「ダ・ヴィンチ」という文学系雑誌の今月号(7月号)が文学賞特集です。
まだ新人賞公募一覧しか読んでないんですけどね。(それ目当てで買ったようなもの。)

ちなみに私はけっこう本気で(というか本気で)新人系文学賞狙ってます。やっぱりプロモートとして受賞が手っ取り早いのではないかと。文学賞狙っている方、一緒に公募一覧眺めてにやにやしましょう。

ダ・ヴィンチ 7月号(No.135) 450円です。表紙はめちゃくちゃ美しい黒谷友香さんです。

  • Posted at 20:24 on Jun 13, 2005
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「蹴りたい背中」、「蛇にピアス」

いまさらですが、読みました。

綿矢りさ、「蹴りたい背中」
金原ひとみ、「蛇にピアス」

のふたつ。去年の1月か2月に発表された芥川賞受賞作。
発表直後に発売された「文藝春秋」という文芸誌に両作品とも全文掲載されました。興味はあったけど単行本を買う気にはなれなかったのでこちらを購入。実は全然読んでなくてしまってたんだけど先日そろそろ読むか、と思って一応読了。

作品の感想というかひとつ思ったことを。
たぶんあの作品を書いたのは彼女たちが18、19歳あたりだと思うんですが。思い返してみると、自分が18、19歳のときもこういうの書いてたな、と。

私としては彼女たちのこれからの作品も読んでみたいなと思いました。あと3年後、5年後の作品を。
好き嫌いは別として、やはり同年代としてこれからも書き続けて欲しいなと真剣に思う。

  • Posted at 22:05 on Jun 04, 2005
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ルーヴル美術館展

横浜美術館で開催されている「ルーヴル美術館展」に行ってきました。平日なのに来場者は多かったです。(土日ほどではないですが。)

とくに印象に残ったのは、

・「スフィンクスの謎を解くオイディプス」
 ~ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル

・「若き殉教の娘」
 ~ポール・ドラローシュ

・「泉水のギリシアの女たち」
 ~ドミニク・パプティ

・「アトリエの芸術家」
 ~テオドール・ジェリコー(に帰属)

・「にわか雨」
 ~ルイ=レオポール・ボワイ

でしょうか。一番気に入ったのは、「アトリエの芸術家」でした。

20050603.jpg
7月18日までやっているそうです。

  • Posted at 21:23 on Jun 03, 2005
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「僕たちの好きな 村上春樹」につっこみ

を最近ちびちびと読んでます。(詳細はこちら
もうずいぶん前に買ったものなのですが、しまったままぜんぜん手をつけていませんでした。

まだ半分も読んでいないのですが、気になったのがあったので。
「酒」の項目で、「酒のこういうシーンが読みたい」というのがあるんですが、ここでこの「酒」のキーワードを担当されている高橋和香子さんは日本酒をあげておられます。

「村上春樹の作品にはいろいろな酒が登場するけれど、一度も出てきていないのが日本酒。(中略)
是非一度登場させて欲しい。」

お言葉ですが、高橋さん。日本酒もちゃんと出てきています。思い出せるだけで2回あります。(ノンフィクションは除く)

ひとつは確実ですが、「ノルウェイの森」です。
直子が死んでしまい、主人公は一ヶ月ほど放浪します。で、廃船の影で泣いていると若い漁師がやってきます。そしてふたりで日本酒を飲みます。

もうひとつは、「国境の南、太陽の西」。
主人公が妻の父親と昼に鰻屋で食事をするシーンです。ここでは日本酒と明記はされていませんが、鰻屋ですからおそらく日本酒であろうと思われます。

ってこんなところに突っこむなんてオタッキーに過ぎるかなぁ…。

  • Posted at 22:11 on May 23, 2005
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