深い河の流れに…
宇多田ヒカルの2002年に発表された3rdアルバム、 “Deep River” 。
1stから3rdまで聴いたけれど、この一枚はちょっと他にはないオーラがあります。
正直、恐ろしいくらいに完成度が高い。この時期の彼女になにがあったんだ。(ちなみに “Deep River” リリース3ヵ月後の2002年9月に結婚。)
楽曲のよさもさることながら、とにかく詞がいい。本当に “読ませる” 、素晴らしい歌詞。
これを聴くと、やはり宇多田ヒカルは日本人アーティストでは一線を画していると感じる。
いくつかお気に入りの歌詞を紹介。
いくつもの河を流れ
わけも聞かずに
与えられた名前とともに
全てを受け入れるなんて
しなくていいよ
私たちの痛みが今 飛び立った
( “Deep River” )今日話した年上の人は
ひとりでも大丈夫だと言う
いぶかしげな私はまだ考えている途中
( “Letters” )見渡す限り広がる
嘘の咲かない草原を
夢の中で見たことがある
そこで君を待ってる感動的に終わるストーリー 始まりは
あの日君が言った I love you
待ちきれないよ 後半スタート
( “嘘みたいな I Love You” )途切れないように Keep it going, baby
同じ気持ちじゃないなら tell me
無理はしない主義でも
少しならしてみてもいいよ
( “FINAL DISTANCE” )
“FINAL DISTANCE” は宇多田ヒカルで一番好きな曲。( “DISTANCE” より “FINAL DISTANCE” 派)
ブックレットに至っても一貫して「光と影」が表現されています。暗い河の流れに、月明かりがちらちらと反射しているような、そんなひととき。
可能な限り良いオーディオ環境でじっくり聴きたい一枚です。
ヒッキー、あなたはすごいよ、ほんとに。まじで。
宇多田ヒカル “DEEP RIVER”