“ひきずる”ことの利点

「ひきずる」とよく言います。
過去のことを当事が過ぎても気にすること、気にやんだりすることを指しますが、基本的にはネガティヴなものとしてとらえられているような気がします。

実は、最近考えているのが、この「ひきずる」ということなのですが、それは「ひきずる」ことの利点、「ひきずる」ことの良さ、とはなにか? ということです。

自分はかなりひきずるタイプです。
完全に自分だけの範囲でとどまる単独のミスだとそんなにひきずりはしないのですがなんらかの形で他者が関わる問題の場合、自分でもあほかと思うくらいひきずります。(笑)

どんな些細なことであっても、なにか誤解が生じてしまった場合など特にそうです。
でもいちいちそんなことで「いや、そういうことじゃなくて…」なんて説明などしたくないし結局、誤解が生じたことの後味の悪さだけが残り、かなり長く頭にこびりつくことになります。
相手はおそらく気にしていないし、大概の場合は自分(私)に対する良くはない印象が残ることになるのですが。

ほかにも誰かに対して気分を害させてしまったり、配慮が足りなかったり言うべきではない、もしくは言わなくてもいいことを言ったりしてしまった暁には、ずるずるずるずるといつまでも悶々としてしまうことになります。
さきほども書いたように、自分だけの問題ならばさっと切り替えられるのですが。
種類はちょっと違うかもしれないけど失恋とかもいつまでもじくじくと疼きます。(数年単位で)

あと最近確認したのが、自分とはまったく無関係な人がミスしたり、注意されたり、指摘されたりするのを見聞きすると、やはり自分のことのようにいつまでもつらい気持ちが残る、ということ。本人はそんなに気にしていないかもしれないけれど…。

一般的に、「ひきずる」のはよくないことで、さっさと気持ちを切り替えることが大切だといわれていますが、そこには見方を変えることによっていい面もあるのではないか、と思っています。
何事にも良い面・悪い面は混在するし、その違いは見方が違うだけなのではないでしょうか。本質的なものはなにも変わらずに。

そこで最近考えているのが、「ひきずる」ことの良さ、です。
とりあえず母に聞いてみたところ、「いつまでも悩んでいたほうが人間味が深くなる」と言っていました。
ふーむ、なるほど。ほかにどんなことがあるかなぁ。

欠点というのは、なくしたり直そうとするものではなく、見方を変えてポジティヴに捉えるべきもの、という気が最近なんとなくしてます。

  • Posted at 22:35 on Apr 09, 2006
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青き羽、開く

昨秋から私の部屋にて毎日を送っていた蝶のさなぎ。気づくと、カーテンに止まっていました。
数日前からさなぎが不透明になってきていて羽化も近いな、と思っていたのですがこんなに早いとは。

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調べてみると、アオスジアゲハのようです。
あのすばしっこい黒地に青のとても美しい蝶。光の加減によって光り輝くターコイズ・ブルーがとてもきれいです。

参考
Web 日本産蝶類図鑑
昆虫エクスプローラ
蝶の図鑑

蝶の羽化を見るたび、深く考えさせられることがいくつかあります。
この美しい羽を作り、広げるためにはじっとさなぎとして越冬しなければならない。さわぐでもなく、闇雲に動くでもなく。しかしあきらめるわけでもなく。

ただただ静かに待つ。そうすれば、必ず羽を広げるときは来るし、気づけば自分自身も成長している。
大切なのは、静かなる地道な日々の変化の積み重ね。人の目にはつかないような。

人生、かの蝶のがごとく。

  • Posted at 19:40 on Mar 27, 2006
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誰の中にもある、クラッシュ―

映画、「クラッシュ」を観てきました。朝一で開館を待っての一番乗りで。

これは… 正直うまく言えません。
ただただ圧倒されてしまい、なにか一言で表せるものではありませんでした。まだ観ていない方がおられましたら、私としてはおすすめです。

観たあとに、ここまで放心状態になってしまったのは初めてかもしれません。
映画館を出たあと、雑踏を眺め、空を見上げ、大きく息をついて、ストリートをゆっくり、歩きました。
街路樹の下にあるベンチに座って幾ばくか過ごし、スタバのテラス席で丸一時間ほどただただ空(くう)を見つめていました。

目の前を通り過ぎていく人、そしてこの世界に人間が何人いるのか知らないけれど、彼らがただ愛しかった。
気がついたら、トールサイズのコーヒーはすっかり冷めていた。口に含むと、その黒い液体は苦く、甘く、僕の知らない味がした。あの液体はなんだったのだろう?

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心情風景は、たとえるなら雑踏の中にたたずむ、飲み干されたプラスティックカップ。

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驚き、怒り、不信、安堵、絶望、信頼、放心、哀しみ、愛、、、
―そして僕には想像することすら許されない、“なにか”―。

この空はそれらすべてを分け隔てなく、吸い込んでいる。
それはまるで、神の脳味噌のように。

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行った伊勢崎町にある映画館。小さいですが、好印象の映画館でした。
観てみたいけど、ひとりではな… という方がおられましたらお声をおかけくださいませ。

ちなみに観ようと思ったきっかけは、みんしるさんのブログ。みんしるさんに感謝。

  • Posted at 17:55 on Mar 18, 2006
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「ウォーク・ザ・ライン」

映画、「ウォーク・ザ・ライン」を観てきました。
みなとみらい、新高島にある109シネマズにて17日・金曜日までの上映だったので最後のチャンス。

かなり今の自分が悩んでいるところが描かれていて観終わったあとあとまで考えさせられるものでした。たぶんこれからもしばらくは(何ヶ月か何年か)向き合い続けるであろう課題です。

自分がなにかを生み出すこと、クリエイトすること。その行為には必ず踏みつけてしまうもの、傷つけてしまうものも生まれる…。それは友人であったり、愛する家族であったり、自分であったり。
自分を愛せるのか?

分からない。
YESでもNOでもない。分からない。

破ることのできない、柔らかい膜が私を包んでいました。
エンドクレジットが流れる中で、自分はうんざりした気持ちでその透明な膜をただ見つめることしかできませんでした。

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109シネマズ、いいですね。途中入場はないし、全席指定席だし。割引制度も充実しているので利用していこうと思います。
ただ通路側の席だと、上の写真の補助灯が目に入るので選べるのであれば中央寄りがいいです。今日は空いていたので、後列の中央という最高の席でした。

あと、予告編のピンクパンサーがおもしろかったので観にいこうかなー。

→19→20→21→

新成人のみなさん、おめでとう。

思えば、自分の成人式は4年前。
この4年、いろいろなことがありましたが、ずいぶん成長したと思います。当時の頃のことはあまり思い出したくないけれど、いずれ笑って振り返られるようになるのでしょうか。まだまだそれには時間がかかりそうです。

新成人のみなさんに捧げます。
Do As Infinity、 “Yesterday & Today“。

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横浜ワールドポーターズにて。