“ひきずる”ことの利点

「ひきずる」とよく言います。
過去のことを当事が過ぎても気にすること、気にやんだりすることを指しますが、基本的にはネガティヴなものとしてとらえられているような気がします。

実は、最近考えているのが、この「ひきずる」ということなのですが、それは「ひきずる」ことの利点、「ひきずる」ことの良さ、とはなにか? ということです。

自分はかなりひきずるタイプです。
完全に自分だけの範囲でとどまる単独のミスだとそんなにひきずりはしないのですがなんらかの形で他者が関わる問題の場合、自分でもあほかと思うくらいひきずります。(笑)

どんな些細なことであっても、なにか誤解が生じてしまった場合など特にそうです。
でもいちいちそんなことで「いや、そういうことじゃなくて…」なんて説明などしたくないし結局、誤解が生じたことの後味の悪さだけが残り、かなり長く頭にこびりつくことになります。
相手はおそらく気にしていないし、大概の場合は自分(私)に対する良くはない印象が残ることになるのですが。

ほかにも誰かに対して気分を害させてしまったり、配慮が足りなかったり言うべきではない、もしくは言わなくてもいいことを言ったりしてしまった暁には、ずるずるずるずるといつまでも悶々としてしまうことになります。
さきほども書いたように、自分だけの問題ならばさっと切り替えられるのですが。
種類はちょっと違うかもしれないけど失恋とかもいつまでもじくじくと疼きます。(数年単位で)

あと最近確認したのが、自分とはまったく無関係な人がミスしたり、注意されたり、指摘されたりするのを見聞きすると、やはり自分のことのようにいつまでもつらい気持ちが残る、ということ。本人はそんなに気にしていないかもしれないけれど…。

一般的に、「ひきずる」のはよくないことで、さっさと気持ちを切り替えることが大切だといわれていますが、そこには見方を変えることによっていい面もあるのではないか、と思っています。
何事にも良い面・悪い面は混在するし、その違いは見方が違うだけなのではないでしょうか。本質的なものはなにも変わらずに。

そこで最近考えているのが、「ひきずる」ことの良さ、です。
とりあえず母に聞いてみたところ、「いつまでも悩んでいたほうが人間味が深くなる」と言っていました。
ふーむ、なるほど。ほかにどんなことがあるかなぁ。

欠点というのは、なくしたり直そうとするものではなく、見方を変えてポジティヴに捉えるべきもの、という気が最近なんとなくしてます。

  • Posted at 22:35 on Apr 09, 2006
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