生むべき宿命と、生まれるべき宿命

「あなたが生まれなければ、この世に生まれなかったものがある。」
「あなたが生まれなければ、
この世に生まれなかったものがある。」

昨年の9月に東横線車内で目に留まった広告。
いい広告だと思います。励みになる言葉ではないでしょうか。

ものづくりや芸術方面を生業にしていると、「好きなことを仕事にできていいですね」というような意味合いのことを言われることがあります。確かにそれも一理はあるので「そうですね」と返すことが多いのですが、しっかり考えると「そう簡単な話でもないんですけどね」というのが正直なところです。(笑)

厳密に言えば、「したいから」「好きだから」やっているわけではないのです。
「作らねばならない」「生み出さねばならない」、言ってみれば「責任」なのです。

背負ってしまった以上、生み出す使命がある。それを放棄しては自分が生きている申し開きができない。そういう意識でやっている人が多いのではないでしょうか。(実際にそういう話を誰かとすることはないので分かりませんが。。。)

生むべき宿命。
自分の中には生を受けた「生まれるべき宿命」の子がいる。
「作品」を「子どものよう」と表現しますが、そうではないです。「子ども」なんです。

それは確かに偽りなく「素晴らしいこと」であるのですが、「ものすごく、しんどい」ことでもあります。自分の身を削る以上の痛みを伴う人生。
経験者だから言えますが、実際に身を削るのはこれに比べれば痛みなどないようなものです。身を削る程度、テレビ見ながら耳かきしているようなものです。

だから僕が伝えたいのは、自分の中に「生むべき存在」があるなら、絶対に生んでください。自分も絶対に生み出します。(もっと深いレヴェルの話をすれば、全ての人に「生むべき存在」があるのですが。)
そこから逃げることは出来ません。背負ってしまったものなのです。「ああ、自分は“そう”なんだ…」と諦めてください。><

そんなことを思った車内広告でした。同じ広告を僕Verで作るとすれば、

「あなたはそれを、
生み出さねばならない。」

「ハァ?」とか言われそうですね。(笑)

【日常生活範囲内限定】華氏/摂氏簡易換算

普段摂氏(°C)に慣れている身としては、華氏(°F)を普段用いるアメリカなどのニュースや新聞を見ると、気温表記に戸惑うことになります。「熱波が襲いました」と「102°F」と書いてあってもさっぱりなわけです。
母に聞いたところ、辞書にメモしていたようで、正確には「(華氏-32)x5/9=摂氏」だそうです。
これに当てはめてみると、華氏102度は、摂氏38.9度となります。ああ、そりゃ熱波だわ。

でも正直これを瞬時に暗算するのは難儀です。5/9がやっかいです。
そこで、最低天気などで使う範囲内で簡単に近づけられないかと思い、やってみました。
それが、「25引いて、半分にする」です。
検証してみます。(5/9は0.555…で約0.56とするとやや誤差が大きくなるので、0.556として計算)

摂氏(実値)=(華氏-32)x0.556(100分の1は四捨五入)
摂氏(簡易)=(華氏-25)x0.5

華氏 摂氏(実値) 摂氏(簡易) 実値との誤差 個人的判定
105 40.6 40 -0.6 Beautiful!
100 37.8 37.5 -0.3 Excellent!!
95 35 35 0 Excellent!!
90 32.2 32.5 +0.3 Excellent!!
85 29.5 30 +0.5 Beautiful!
80 26.7 27.5 +0.8 Beautiful!
75 23.9 25 +1.1 Very nice.
70 21.1 22.5 +1.4 Very nice.
65 18.3 20 +1.7 Good.
60 15.6 17.5 +1.9 Good.
55 12.8 15 +2.2 It’s OK.
50 10 12.5 +2.5 It’s OK.
45 7.2 10 +2.8 It’s OK.
40 4.4 7.5 +3.1 Oops!
35 1.7 5 +3.3 Oops!

夏場の天気予報ではなかなかの精度をはじき出しますね。冬場の気温になると誤差が3度前後となり、もう一息欲しいところです。実際の予報でも3度違えば「外れた」と言われかねない範囲になってきます。
では冬場は「25」ではなく、「30」を引いてみましょう。

摂氏(簡易)=(華氏-30)x0.5

華氏 摂氏(実値) 摂氏(簡易) 実値との誤差 個人的判定
105 40.6 37.5 -3.1 Oops!
100 37.8 35 -2.8 It’s OK.
95 35 32.5 -2.5 It’s OK.
90 32.2 30 -2.2 It’s OK.
85 29.5 27.5 -2 It’s OK.
80 26.7 25 -1.7 Good.
75 23.9 22.5 -1.4 Very nice.
70 21.1 20 -1.1 Very nice.
65 18.3 17.5 -0.8 Beautiful!
60 15.6 15 -0.6 Beautiful!
55 12.8 12.5 -0.3 Excellent!!
50 10 10 0 Excellent!!
45 7.2 7.5 +0.3 Excellent!!
40 4.4 5 +0.6 Beautiful!
35 1.7 2.5 +0.8 Beautiful!

摂氏10度前後では驚異的なマッチ具合です。これなら華氏表示も怖くない。

華氏と温度感覚が直結すればいちいち摂氏に換算しなくてもすむのですが、こういう環境型思考習慣は華氏表示環境にしばらく滞在しないと身に馴染まないかもしれません。

虫刺されには、塩。

夏真っ盛りですが、みなさんちゃんと(?)蚊に刺されているでしょうか。蚊の習性から新陳代謝の良い人ほど刺されやすいので、蚊に刺されるというのは健康である証拠とも言えます。

あのかゆみを引き起こす物質(蚊の唾液)は、蚊が血を吸うときに血液の凝固を防ぐためだそうで、刺した最初にまず唾液を注入するので、刺されてすぐ抹殺してしまうとかゆみだけが強く残ります。そのまま血を吸わせておけば、唾液もある程度血とともに回収されるので、かゆみはそれほど残らないそう。
それならギリギリまで吸わせて、至福の絶頂にて逝かせるのが双方にとってよいのかもしれませんが、「それだと逃がすのとあまり変わりなくね?」とも思え、難しいところです。でも吸われてばっかりじゃ悔しいじゃんねえ。

まぁだいたいが気づかないうちに刺されているわけで、庭に出るとそれはもう修羅場。(血を吸うのはメスだけなのである意味大人気とも言える。縞々ボーダーニーソを穿いたヴァイパンア娘だと思えばこれは大きな萌えポイントである。)

それでも最近は、かゆみに苦しむことも少なくなりました。それが本題。
以前は「ムヒ」などのかゆみ止めを塗っていたのですが、去年か一昨年か、NHK ラジオ第一で視聴者のお便りから「塩が効く」という話を聞いてから使わなくなりました。
塩、めちゃくちゃ効きます。ご存じでない方はいまいちイメージできないと思うのでレポート。

Step1. まず蚊に刺されます。
Step1. まず蚊に刺されます。(撮影のためにわざわざ刺された。)

Step2. 刺されました。
Step2. 刺されました。
ジョジョっ子は「スタープラチナ・ザ・ワールド」を発現させ「オラァ!」と叩き込みましょう。

Step3. 塩をひとつまみほどすり込みます。
Step3. 塩をひとつまみほどすり込みます。
ごしごしとすり込んだあとは洗い流さずに、かるくはたき落とすだけで OK。台所や洗面所、風呂場でやると良いです。

これだけであら不思議。気づくとまったくかゆみがなくなってます。
なんでなんでしょうね。
ひとつ想像がつくのは、塩をすり込むことによって浸透圧で唾液が外へ排出される、というもの。でも浸透圧でも皮膚は通さないはずなので刺された穴から排出されているということなのかどうかが分からないところです。

なんといっても塩だけなので安全・安心というのが一番いいところ。
なんでも口に入れたり舐めたりしてしまう子どもとかにもたぶんいいんじゃないかなと思います。

Wikipedia を見たら、叩きつぶすのではなく指ではじき飛ばすとより良いよう。

蚊を叩き落す際、上から潰すと唾液が体内へ流れ込むため、指で弾き飛ばすと、痒みを抑えることができる。

なるほどねえ。指を近づけたところで逃げられそうな気もするけど…。

歳をとる≠老化

僕は思う。
「歳をとる」というのはどういうことなのか、と。

女性の髪美容事情についての新聞記事に関連して母と話していて出た話題なんですが、「歳はとりたくない」とよく人は言うけれど、それは「歳をとりたくない」んではなくて、「老化したくない」んだ、歳はとって老化はしなければいいんだという話になった。
つまり、歳をとることと老化することは、意義的にまったくの別問題だ。
「歳をとる」というところには成長していくことや、多くのことを経験していくといったポジティヴでアクティヴな印象を受ける。器が大きくなる、というニュアンスに近い。

僕は以前からYMOが好きだと公言しているけど、おそらく70~80年代のYMOより、今のYMO(HAS、HASYMO)のほうが好きなんだと思う。

最近彼らがよくインタヴューで言っているのが、「歳をとった」ということ。
「結局のところ、なんでこう変わったのかというと歳とったんですよね」、そんなことをいろんな場面で耳にし、目にする。
彼らは歳をとった。僕とは30歳くらい違う。
でも彼らは老化しているだろうか? 細胞レヴェルではいくつかは老化しているかもしれない。でも彼らの存在は老化していない。
彼らの音楽は、ものすごくみずみずしい。愛ややさしさが溢れている。音によって人を分かつのではなく、受容している。陽射しとおなじように。雨とおなじように。風とおなじように。

髪の話に戻すと、僕は白髪が好きだ。白髪が欲しい。なりたい。かっこいい。
白髪を振り乱しながらクラブでDJするのってかっこよくない? ブラックライトに白髪が輝くわけです。いいなぁ。
歳はとりにいきたい。とらされるのではなく。

この記事、なんなのかというとHASYMOのレヴュー記事なんです。一応。

g20070927_1.jpg
HASYMO “RESCUE | RYDEEN 79/07”

  • Posted at 01:46 on Sep 27, 2007
  • | (Closed)