昨晩は横浜、すごい雷でしたね。
雷鳴で目が覚めて(明け方前)、それから今日はずっと本を読んでいました。先日買った「ダ・ヴィンチ・コード」と「対岸の彼女」を読了しました。簡単に感想をば。
まず「ダ・ヴィンチ・コード」。これはなかなかにおもしろかった。
キリスト教に関係する数々のキーワードも違和感なく、というか余計におもしろく感じられました。
かのキリストに関して、「最後の晩餐」で語られるエピソード。
ありえない話ではないですよね。明確に否定する根拠はないし、例の“再会”の理由もこれなら分かる。
まぁ、真実は分からないけれど、もしそうであったらおもしろいなぁ、というのが正直な感想です。
ところでヴァチカンの属人区から追放されるというのはかなり大変なことなのでしょうか。
続けて読んだのはまるっきりカラーは変わって角田光代さんの「対岸の彼女」。
なんと昼間から数時間かけて一気読みしてしまいました。数年ぶりですね、一気に読んでしまった本は。
なににそんなに惹きつけられたのだろうと考えてみると、いまだ冷めていない頭なのでうまく言えませんが、ひとつは、嘘がなく、いろんな意味でちゃんと芯のある物語だった、ということ。
読み終わって、
「結局なにが言いたかったの? 不幸話や不満話を撒き散らしただけじゃないの?」
という最近の文芸界傾向は見られませんでした。
様々な思いが胸をよぎりつつ、読んでよかった、と思えた作品でした。
もうひとつは、丁寧な話の書き方(進め方)にとても好感を持つことができたこと、でしょうか。
作風もこれまた最近流行りの流行ワードを並べ立て、若者言葉で物語る類のものではなく、真摯な語り口でした。かといって堅苦しいものはまったくなく。
その適度なバランスで話は進み、疲れることなく、そこに自分の心をしみこませることができました。
本の中の人物と心情がリンクすることがたびたびありました。(やりきれない思いになったり、殴ってやりたくなったり。(笑))
角田さんの作品は初めて読んだのですが、この違和感なく、その語られている人物と心情が重なるのはすごいですね。
こういう影響力のある作品を自分も書きたいなぁ、と思いました。
この人の作品はどこが違うのだろう。もう少し時間をかけて考えてみます。
とにかく、「対岸の彼女」、おすすめです。とくに女性にはより通ずるものがあるのではないかなぁ、と思います。自分は、これからも読み返したいな、と思う本でした。
角田光代 「対岸の彼女」
ところで読んでいるあいだ、大人になった葵のヴィジュアルは自分の中ではずっと、「17歳のカルテ」のリサ(アンジェリーナ・ジョリィ)だったのだけど、こんなのは自分だけかなぁ。