Bump of Chicken “jupiter”
物語性豊かな作品を紡ぎ出す、Bump of Chickenの3rdアルバム “jupiter” (2002年作品)。
これは完成された一枚と言っていいでしょう。それだけ隅から隅までいい! 1st、2ndからここに来てその愛の広がりには感銘を受けずにはいられません。
ごつごつしながらもそこにあるのは、飾らないナマの気持ち。願い。想い。それを貫き通した彼らには惜しみない賛辞を。素晴らしい!
見えないモノを 見落として 望遠鏡をまた担いで
静寂と暗闇の帰り道を 駆け抜けた
そうして知った痛みが 未だに僕を支えている
「イマ」という ほうき星 今も一人追いかけている
( “天体観測” )
君のボールはいつも
届かない所へ飛んでいく
君はボールを何度も
僕に投げた
とれるわけない球も 呆れながらも 必死で追う
「とれなくてもいい」と 微笑んで欲しくない
( “キャッチボール” )
虹を作ってた 一度 触れてみたかった
大人になったら 鼻で笑い飛ばす 夢と希望
ところが 僕らは 気付かずに 繰り返してる
大人になっても 虹を作っては 手を伸ばす
( “ハルジオン” )
耳障りな電話のベル
「元気?」って たずねる 君の声
僕の事なんか ひとつも知らないくせに
僕の事なんか 明日は 忘れるくせに
そのひとことが 温かかった
僕の事なんか 知らないくせに
( “ベル” )
最後を締める曲、 “ダンデライオン” は泣けます。泣きました。
あなたの大切な人に、このアルバムを贈るのもいいのではないでしょうか。