「新世界より」 基礎講座
2012年10月より半年間にわたって「新世界より」と題するアニメが放映されました。2008年1月に発売された同タイトルの貴志祐介氏による長編小説を原作としています。
新世界より|テレビ朝日[tv-asahi.co.jp]
私は原作も知らずにまったくの予備知識ないままに視聴したのですが、いやはや壮絶な作品でした。ここまで最後の最後で「やられた!」な作品はちょっと今までになかった気がします。
視聴時の感想をまとめるとこんな感じ。
初め:なんかスゲー!
序盤:よく分かんないけどなんかスゲー。
中盤:一体何がどうなってるんです?
終盤:おいおいなんかすげえ展開になってきたな!
最終回:うおおおおおおおおお!!! 原作読むわ! すげぇ! スタッフの皆さん素晴らしい作品をありがとう!
なんか馬鹿みたいですがほんとこんな感じだったんですよ! 視聴時の Twitter 投稿を見るとなかなか笑えます。
ichijo.nori(@ichijo)/#新世界より – Twilog[twilog.org]
最終回視聴後、原作小説を買い読了。アニメの BD も全巻買い。何ともいやはや。
作品を比べることに意味はありませんが、個々のキャラクターなどに依らず、作品そのものにここまで惹かれたのは「新世紀エヴァンゲリオン」以来な気がします。これだけで友人諸兄姉の「そんなに!?」というリアクションが聞こえてきそうですが、私の中では誇張なくそんな感じです。
閑話休題。
一方、好き嫌いはひとまず置いておいて、なにぶん重厚な作品の2クールアニメ化ですから、「よく分からん」という感想が方々から上がるのも理解できます。実際私も視聴時はそんな感じでした。
その後原作を読み、アニメを観返した自分にとってひとつ言えることは、「この作品は本当にうまく小説とアニメで相互補完が成されているな」ということ。
小説を読んだだけではうまく想像できなかった部分が映像化され見事に生きた。アニメだけではよく分からなかった背景や事象が小説でしっかり固められている。この噛み合い具合には感心しました。
それでも例えばアニメを観た方が、上中下巻からなる小説も読むというのは、それこそ好きでないとできないことだと思いますので、ここで「アニメ観たけどよく分かんなかった」という方のためにざっくりとではありますが基礎講座を開きたいと思います。細かい部分は端折ってますが、自分も放送時観ていてよく理解できなかった部分を重点的に解説したいと思います。
これらは私が解釈した上でのまとめですので読み違いがあるかも知れませんが、基本的には明示されている部分を中心に取り上げます。私個人の解釈などは別途脚注などで触れようかと。
アニメを既にご覧になった方向けに記述していますので、時系列は意図していません。理解しやすい順で書いています。また言うまでもなく物語の最重要項目について触れていますので、これから観てみよう、読んでみようと思われている方はご注意ください。