国際宇宙ステーションを観よう

国際宇宙ステーション(International Space Station, ISS)は上空約350kmの周回軌道を時速約28,000km/h(秒速約8km/s)で周回しています。地球を約90分で一周します。(cf. Wikipedia
6人が長期滞在している宇宙ステーション。今年の6月まで野口聡一さんが滞在しておられましたね。

さて、そのISSですが、条件が重なると地上から肉眼ではっきりと観ることが出来ます。
JAXAのサイトでは各地の観測可能予測時刻が公開されています。

国際宇宙ステーション(ISS)を見よう – JAXA 宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター
観測地の選択 – JAXA 宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター
例えば横浜だとこちら

私は一昨日の2010年12月24日に初めて観ることが出来、そして今日(12月26日)も観ることが出来ました。
感覚としては飛行機に似ています。でも光っているのは電灯ではなく太陽光を反射しているためなので点滅しません。

今日は写真もうまく撮れました。どれも20秒露光です。

ISS 見え始め
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見え始め。ちょっと見えにくいですが大きいサイズのだと分かりやすいと思います。写真中央あたりに伸びた光の線がISSの移動した軌跡です。

ISS 近くにやってきました
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近くにやってきました。本当に明るいです。

ISS 結構速い
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結構速い。

ISS 350km離れているとは思えない
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350km離れているとは思えない。

西南西から北東へ向けての4分間の飛行でした。
もう本当に美しいです。ぜひ一度ご覧になってみてください。思わず手振っちゃいますよ。(笑)
あそこに人が暮らしているんだなあと思うと感慨深いです。

【明日14日極大】ふたご座流星群2010

明日、12月14日にこの時期の風物詩・ふたご座流星群が極大を迎えます。
北陸、東北、北海道などでは厳しいようですが、関東以西では晴れるようです。どうぞ暖かくしてぜひ。

【特集】2010年 ふたご座流星群 – AstroArts
@いとー@transistor: ふたご座流星群の極大を迎える明日の20時以降の関東地 … – Twitter

極大の前後数日でも好条件ですのでもし天気がよければぜひっ。

関連記事:
【今夜】ふたご座流星群 ☆彡 – December 14th, 2007
流星群極大の夜は – December 16th, 2007
星を見るひと – August 13th, 2005

  • Posted at 22:37 on Dec 13, 2010
  • | (Closed)

日常に一輪の微笑みを

はなてがみ
一輪の花を郵便で贈るサーヴィス、「はなてがみ」。
今年Twitterで知った花屋さんのウェブ注文型サーヴィスなのですが、これが実に使いやすく、粋なてがみなのでご紹介。

一輪郵便「はなてがみ」 – はなささら

簡単に説明すると、5種類の花が用意されているので、花を選んで送り先と送り主の情報、カードに記載するメッセージを記入して注文するだけ。
支払いはクレジットカード払いか銀行/郵便振込。私はクレジットカードで払っています。決済会社はPaypal(Paypalアカウントは必要なし)。
そうするとはなささらさんが用意して発送してくれるわけです。値段は送料込みで780円一律。
とにかく悩む間がないんですね。これがいい。これが仮に花によって値段違ったら悩んじゃいますが、単純に花を選ぶだけなのでこれはいいです。(私はよく利用するのが分かったので割安なプリペイドを買いました。)

今まで自分に送った花をば。冒頭に載せたのは「スプレーマム」という菊。

サンダーソニア
これは「サンダーソニア」という釣り鐘のようなユリ科の花。超かっこいい。一目惚れ。
サンダーソニア
色とフォルムがなんとも言えません。あと葉と茎もすらっとしてて美しかったです。

アメリルージュ
これは「アメリルージュ」。スプレーマムと同じく菊ですね。
どうやら「アメリ」という主題の映画に由来しているそうです。(cf. Wikipedia / Google Image
なんか画像を見た限りではツボなんですが。観てみようかな。
アメリルージュ、いい色です。こういう深い赤ってたまらなく好きです。

さて、この「はなてがみ」ですがいろいろな利用の仕方があります。
私自身が利用して「これはいい」と思った送り方をご紹介。

  1. お見舞い
    この手軽さは「思い立った瞬間」に贈るのに最適なので、お見舞いに向いてると思います。
    実際、風邪引いた友人に贈ったところ、届いたときには治ってたというオチがありましたがそれもご愛敬(笑)。喜ばれると思います。
    # ただ仮に相手が「一人暮らし」の場合は寝込んでたらポスト見ない可能性があるので
    # 一言「ポスト見てね」と伝えておいた方がいいかな?
  2. 礼状
    一言お礼を言いたいときにも向いてると思います。礼状だけでもいいですが、「はなてがみ」だとまたいい感じです。
    HALさんにも先日贈りました。喜んでいただけましたよ。
  3. 自分へのリマインダ、労い
    ポイントは「注文してから届くのにタイムラグ(2~3日、休日を挟むかどうかも影響する)がある」という点です。これを逆手に利用すると自分への絶好のタイミングで届くリマインダになります。
    「○○日までに△△する」と予定があった場合、その直前に届くように自分へ送ると「△△やったかい?」と来るわけです。もう「俺様グッジョブ!!」っていう感じ。
    あとは普通に山場を超えたあたりに届くように「おつかれ」メッセージを添えてもいい感じです。

自分へ向けて送るのもとてもいい
こんな感じで届くわけですね。「カレンダー」というのは、私は毎月末にカレンダーを作って公開しているのでそれに合わせたメッセージです。

あと最後にティップス。花は一週間に3回更新されます。月曜・水曜・金曜の午後(だいたい昼下がりが多い模様)です。発送は平日の朝のみ。金曜の朝の発送以降は月曜日発送になります。
日付に余裕があってできるだけ新鮮な花を贈りたい場合は、月曜と水曜に更新されたあとのタイミングで注文するといいと思います。そうすると種類も売り切れがなく、鮮度的にも申し分なしです。

自分向けに買うことだけを考えれば、花屋さんで買えばいいわけです。例えばときどき買うAoyamaFlowerMarketだとかっこいい小さな花束が約370円くらいで買えます。(青山フラワーマーケットは高いですけどね(笑)。でも花持ちはいいです。)
だけど「あ、」と思い立ったときに数日後の自分へ向けて送ることにはまた違った魅力があります。
どちらもいい感じ。日常に一輪の微笑みを。

バルガス=リョサ「若い小説家に宛てた手紙」

書店で見つけた本ですが、タイトルに惹かれたので購入。とてもよかったです。
著者は1936年生まれのペルー人小説家、マリオ・バルガス=リョサ。(Wikipedia
今年ノーベル文学賞を受賞されたので本屋さんでもプッシュしていたんですね、感謝。

この本「若い小説家に宛てた手紙」はタイトル通り手紙の形式、相手は出て来ませんが手紙のやりとり形式をとっています。なので語り口は優しく親しみが持てるのですが、語られていることの本質はとてもとても研ぎ澄まされており、非常にソリッドでストイックです。
この本を読んで私が一番印象に残ったのは以下の2点。

・あぁ、自分はやっぱり「小説家」なんだ。
・この感覚は自分一人が味わってきたわけではないんだ。

こうして文面にしてしまうと月並みな感想ですが、これは本当に深く心に沁みてきました。一人じゃないんだ、と。
いくつか印象に残った言葉を。

 天職というのは今もうまく説明のつかないものなのでしょう。そういう人たちは、自分たちは天職を全うすべく召命されている、あるいはそうするように義務づけられていると感じています。というのも、たとえば物語[ストーリー]を書くことで天職である仕事をする、そうすることによって自らを顧みて恥ずかしくない形で自己実現することができるはずだと直感的に感じ取っているからなのです。さもないと、自分は意味もなくただ生きているだけだという惨めな思いに駆られるのです。(中略)

 私の考えが間違いでなければ(といっても、私の場合は正しく言い当てるよりも間違える可能性のほうが高いのですが)、ある女性なり男性は早い時期、つまり幼年期か思春期のはじめに、さまざまな人物や状況、エピソード、自分が生きているのとは違う世界を空想する性癖をもつようになり、この性癖がやがて文学的天職と呼ばれるものの出発点になります。もちろん、空想の翼に身を任せて現実の世界、実生活から遊離していく気質と文学を実践することとの間には深い溝があり、たいていの人はそれを乗り越えることができません。その溝を越えて、書き言葉を通して世界を創造する人たち、すなわち作家というのは上に述べたような性癖、もしくは傾向に加えて、サルトルが<選択>と呼んだ意志の運動を付け加えることのできた少数者のことなのです。彼らは人生のある瞬間に作家になろうと決意した、つまりそうなることを選び取ったのです。(中略)

 文学を志す人は、宗教に身を捧げる人のように、自分の時間、エネルギー、努力のすべてを文学に捧げなければなりません。そういう人だけが本当の意味で作家になり、自分を越えるような作品を書くのことのできる条件を手にするのです。われわれが才能とか天分と呼んでいるもうひとつの神秘は、若くして華々しい形で生まれてはきません  少なくとも小説の場合はそうです。

第一章 サナダムシの寓話

この本では小説を構成する要素についても触れられています。文体、空間、時間、転移、入れ子箱的世界…。数多くの小説作品を引き合いに出して、それらの要素がどのように作品の中で働いているのかを紐解きます。(しかしそれがこの手紙の目的ではありませんのでなぞる程度です。)
でもだいたいの場合、小説家は無意識にそういうのを作品に取り込むんじゃないですかね。僕はそういうテクニックを持ち込もうなどとは考えたことがありません。自然になるべき形でたまたま(そして必然的に)「そうなった」という感じです。でも新しい技術を取り込んで磨き上げ自分のものにしていくことは必要でしょうね。

そういう「技術的な」話も盛り込まれていますが、この本は決して「小説の書き方指南」ではありません。
著者の思いは次の一文に集約されるでしょう。

 成功したフィクション、あるいは詩の中には、理性的な批評的分析ではどうしても捉えることのできない要素、もしくは広がりがあります。なぜなら批評というのは、理性と知性を用いて行うものであるのに対して、文学的創造にはそうした要因以外に、直感、感受性、洞察力、それに偶然までもが決定的な形で作用しており、そうしたものはつねに批評的研究のこの上もなく細かな網目から逃れて行くものだからです。ですから、他人に創作法を教えることなどできません。できるのはせいぜい文章の書き方や本の読み方を教えることくらいものもです。
 親愛なる友よ、私が小説の形式に関してこれまで手紙に書いてきたことはきれいさっぱり忘れて、まずは思い切って小説を書きはじめてください、そう申し上げて筆を置きます。
  幸運を祈ります     リマ、一九九七年五月十日

第十二章 追伸風に

バルガス=リョサ著(木村榮一訳):若い小説家に宛てた手紙
バルガス=リョサ著(木村榮一訳):若い小説家に宛てた手紙
ISBN: 978-4-10-514506-4
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モネとジヴェルニーの画家たち 20101207-20110217

モネとジヴェルニーの画家たち
「モネとジヴェルニーの画家たち」展。

「モネとジヴェルニーの画家たち」公式特設サイト – Bunkamura

会期は明日2010年12月7日(tue)から2011年2月17日(thu)まで。
会場は東京・渋谷のBunkamuraザ・ミュージアム。


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観に行きたいんだけど、モネは人気だから絶対混むだろうなあ、と。モネの絵こそじっくり静かに観たいんだけども。美術館の難しいところですね。